基本的な考え方
市販便秘薬は、大きく分けてこの3種類があります。
- 便をやわらかくする薬
- 腸を刺激して動かす薬
- 坐薬・浣腸剤タイプ
1と2はハッキリと分かれているわけではなく、両方の作用がある成分も存在します。
どちらがより強いか、という視点での分類と捉えてくださいね。
特にご希望がなければ、1番から順番に試してみるのがおすすめです。
ただ、「ひとつの薬が効かず他の薬を試す」のは良いですが、併用することはやめましょう。副作用のリスクが上がってしまいます。
病院では複数の種類を併用することもありますが、市販薬での併用は禁止されているんですね。ご注意ください。
便を柔らかくする薬
「慢性便秘症ガイドライン」で最初に使うべきタイプの薬とされています。
便が少量で硬いタイプの人によく効く種類の薬ですが、典型的にこういうタイプでなくても、まずはこちらから始めることが多いかなと思います。
酸化マグネシウム
酸化マグネシウム+α
整腸剤
整腸剤についてもよくご質問をいただくので軽く触れておきますが、
実は整腸剤による便秘改善効果はまだ確立していません。
便秘診療のガイドラインでも強くは推奨されていません。
お好きならどうぞ✨️
食物繊維
3歳から使用できます。
「コーラックファイバーplus」 は水酸化マグネシウムの含有量が控えめなので、添付文書通り飲んでも問題になる人は少ないかもしれません。
しかも食物繊維が入っているので、便の性質を改善するという意味でも良質な合剤市販薬だなぁと思っています!
腸を刺激する薬
「ビサコジル」「ピコスルファート」「センナ」の効果はほぼ同じです。
腹痛や下痢で減量を要する頻度は、センナ、ビサコジル、ピコスルファートの順で高くて、32%〜85%の頻度です。
ピコスルファート
ピコスルファートというのは、処方薬だとラキソベロンという名前でご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
マイルドで使いやすいですよね!
ビサコジル
有名なピンクの便秘薬はこちら↓
センナ
センナというのは生薬の一種で、古くから使われてきた便秘薬の一つです。
センノサイドもしくはセンノシドというのが、センナという植物に含まれる有効成分の名前です。
漢方薬
基本の薬は大黄甘草湯です!
高齢で体液の滋潤を失い、胃腸の精気が下がっている方はこちら
下剤で下痢、飲まなければ出ない
→桂枝加芍薬大黄湯
下剤を使ってもガスや少量の便しかでない、皮膚乾燥
→潤腸湯
ウサギのようなコロコロ便にはこちら
冷えてガスで張りやすい方、消化管術後のイレウスにはこちら
ストレスで便秘になったり、多彩な症状が出る方
即効性
浣腸
即効性を求めるなら浣腸
0歳から使える製品もあります
坐薬
使ってから30分くらいで効いてきます
、ビサコジルという成分を含むオイレスA、炭酸ガスを発生させるような新レシカルボン坐薬S、コーラック坐薬タイプなどがありますが、効き目はほとんど同じです。